the cinema

ラストシーン飾るのは 劇的なラブソングから。

合わさるフォーカス、ライト、アクション

涙を流し始める君。

 

震える言葉と、動作、その全てが

麗しく 且つ 狂気的に見えたんだ。

 

ストーリーは進んで行く、ラストカット、キスシーンまで。

ラブソング 雨が降る 君の白い肩を抱いた。

 

鼓動と共に同調するBPM

エンドロールまで残り数分さ。

止まることのないフィルムに映る

最後の言葉が出ない君。

 

ROLLING MONEY ACTORは

ROLLING 台無しさ。

ROLLING ラブソングは

虚しく流れ、響き渡ってる。

 

ROLLING 君が泣く

ROLLING 「愛してる」が

ROLLING 言えないの

そこで叫び声、止まるカメラとカット RESTART

 

TAKE FIVEと叫ぶスタッフ 雨もまだ降り続いてる

「自分自身、愛せていない。だから誰かを愛せない。」

 

SCRIPTの言葉が心を壊した

悲劇とも言える喜劇だ。と彼女は

涙を流しながら笑う。狂気的なほどに笑う。

 

1TAKE 2TAKE 3TAKE 4TAKE 君の額に汗が流れてく。

スローモーションに見えるくらいに目の上に浮かべた君のCRYを。

このシーンが終わったら君は一体どんな顔をするんだろう。

愛を知らない愛する君。

 

ROLLING 僕の手を

ROLLING 君の首に。

ROLLING ラブソングは

虚しく流れ、響き渡ってる。

 

ROLLING 君が言う

ROLLING 「これでいいの」

ROLLING  細くなる

君の声に止まる呼吸とカット

クランクアップ