エンドロール

終わりを始めようとした。エンドロールは流れる。

孤独を気取って独り。何もない。誰でもない。

恥の多い生涯を送ってきました。と笑う。

眠らぬ僕と眠る街。朝が来る。さよならの合図。

 

後悔や過ちなんて腐るほどしてきました。

誰かを憎むことも、恨むこと、妬むこと。

何にもなれない自分に嫌気がさして尚更、

僕は僕であることを認めずに息をする。

 

レコードからは「これ以上悪くなることはない」と

歌うあなたに心が痛い。

この歌を誰が聞くのかも、わからないまま、今日も歌を歌う。

 

ラブソングよりもラブソングを歌う。

どんな言葉で君を

笑わせられる?泣かせられる?

明日からの日々を生きられる?

何者にもなれないけれど、僕は今 音楽になりたい。

 

涙を誘う言葉や、今流行りの歌じゃ

ないけれど、僕は僕のダサい道、それだけ進む。

転んでも立ち上がれるような、凛として咲く花や

そんな綺麗なものじゃないのかもしれないけれど。

 

一人ぼっちで自分自身を憎むような

そんな人に届ける歌を。

綺麗事でも馬鹿げていても この曲が終わるまではどうか。

生きていよう。

 

あいつの歌が響いたあの夜。

あの娘の歌が響いた夜。

幾度も越えた憎かった夜。

けれど、朝日は昇る。

 

ラブソングよりもラブソングを歌う。

どんな言葉で君を

笑わせられる?泣かせられる?

明日からの日々を生きられる?

何者にもなれないけれど、僕は今 音楽になりたい。