「戯言」

どうしようもない女が一人。どうでもいい男にキスをした。

「愛してる」と嘘をついたその口で。

103号室の天井に跳ね返る二人の吐息と安っぽいドラマのような言葉たち。

 

「馬鹿みたい」

 

本当なんてどうでもよくて、真実なんて興味がなくて

今はただこの非現実世界、彷徨う。

シーツの皺が増えてく度に、嘘を語って愛を悟った。

 

「私の居場所はどこなのでしょうか」

 

神様がもしいるのなら、幸せの定義を教えて。

 

戯言でもいい、嘘だとしてもいい。あなただけが欲しい。

愛を。

嘲笑うかのようにまた、朝を迎え私はまた独り。

愛を。愛が欲しい。

 

欲望に溺れ息ができず。煙草の煙と午前3時

今夜もまた冷たすぎる肌を暖めて。

嘘を嘘で誤魔化し、また更に嘘をついて嘘で隠した。

「自分ですらも本当を知らない」

 

悲しみがまた拭えずに、朝なんて来なければいいのに。

 

さよならは言わないで、また独りにしないで

私に教えて?

愛を。

お願いいかないで、寂しくさせないで、愛してるよって言って。

 

戯言でもいい、嘘だとしてもいい。あなただけが欲しい。

愛を。

嘲笑うかのようにまた、朝を迎え私はまた独り。

愛を。愛が欲しい。